こくごな生活

国語や法律のソフトな考察を中心とした日常雑記録

郵便局員経験者が語る懸賞ハガキ作成時の注意点

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こんにちは。

 

懸賞というとインターネットで応募することが多くなりましたが、まだまだハガキでの応募をする機会は少なくありません。

僕も、某パンメーカーの懸賞に応募することがありますが、そのときにはハガキを使います。

 

しかし皆さん、懸賞ハガキを作成する際に、応募した内容がしっかり相手に届くように気をつけているでしょうか?

僕が郵便局員を経験していたときも様々な懸賞ハガキを見てきましたが、その中には、郵便局の人間として「これはちょっと・・」と思われるものもあります。

 

そこで今回は、郵便局経験者の視点から、懸賞ハガキ作成の際の注意点をまとめてみました。応募の際のトラブル防止にチェックして頂くといいと思います。

 

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1 郵便料金は足りているか

懸賞に応募するときには、引き出しなどに眠っていた古い郵便はがきを利用する人が多いようです。

 

しかし古い郵便はがきは、額面が旧料金のままのものがあります

これを知らずに使ってしまうと郵便料金不足の懸賞ハガキになってしまいます。

 

ちなみに郵便局としては、日付印を押したものは先方に配達してしまうので、料金不足のまま応募先にいってしまいます。料金不足の懸賞ハガキを受け取るところは限られるので(アンケート回答調査のため受け取る企業もあるようですが)、そのような事態にならないよう、ハガキの額面はちゃんとチェックしておきましょう。

 

なお、料金不足になった郵便物一般の取り扱いについては、以下の記事でも説明していますので、参考にしてみてください。

bigwestern.hatenablog.com

 

 

2 懸賞シールはしっかり貼り付けられているか

この点はよく言われることですが、郵便局員の視点からいわせてもらうと、まだまだしっかり懸賞シールを貼っていないハガキは多いです。

 

この点を注意できるように、

  • 懸賞ハガキが郵便局でどんな状態になるのか
  • 剥がれた懸賞シールの郵便局での取り扱い

について郵便局員の立場から記しておきたいと思います。

 

⑴ 懸賞ハガキが郵便局でどんな状態になるのか

もちろん細かい取扱い方法は各郵便局で微妙に異なると思いますが、比較的通数の多い都内の郵便局の場合には概ね以下のようになります。

 

まず懸賞ハガキをポスト投函した場合、当然他の郵便物とちゃんぽん状態になります。

貴方が懸賞ハガキを投函した後、大口の往復はがきや封書が投げ込まれることも珍しくありません。中には投函口を間違えてレターパックや定形外郵便が放り込まれて、それらと交じることもあります。

 

そうなると、貴方の懸賞ハガキは、多いときには何千通もの郵便物に押しつぶされる状態になるんです。上から何キロもの負荷がかかるわけですね。

 

しかも、ポストの中に入った郵便物は郵袋といわれる袋に入ることになるんですが、運搬の際に郵便物が袋の側面に擦れたりします。

 

ポスト投函された郵便物が郵便局の作業場に着くと、郵袋から出して取り揃え台で選別作業が行われるんですが、そのとき既に懸賞シールがはがれているものもチラホラ散見されますよ。

 

もちろんポスト投函ではなく窓口で出せば、以上のような状況は比較的軽減されます。しかし、わざわざ窓口に持っていくのは手間ですし、窓口で引き受けた郵便物もいずれポスト投函された郵便物と一緒になり、その際に側面がこすれるような状態になります。

 

そう考えると、そもそも少しくらい負荷がかかっても剥がれないような方法で懸賞シールを貼ることが大事です。

 

⑵ 剥がれた懸賞シールの郵便局での取り扱い

郵袋から剥がれ落ちた懸賞シールが見つかった場合、郵便局員はどうするでしょう?

 

明らかに該当するハガキがあれば貼りなおすことも考えられますが、大抵シールは処分され、ハガキはシールがはがれた状態で送られます

 

不親切なようですが、そもそも何千通もの郵便物の中から該当するハガキを探してシールを貼りなおすのは非常に難しいです。

郵便局員は、個人情報保護の観点から、できるだけ郵便物の文面を見ないように処理しますから、原則的に内容のチェックはできないんです。

しかも万一違うハガキにシールを張り直してしまったら、問題になってしまうので、郵便局側としてもあまり「出しゃばったこと」ができないというのが本音です。

 

したがって、「懸賞シールがはがれても郵便局で何とかしてくれる」という考えは基本的にやめた方がいいです。

 

⑶ 懸賞シールの貼り方

以上の点を踏まえると、懸賞シールは擦れる等の負荷が多少かかってもとれないように貼る必要があります。

 

貼る際のポイントは、できるだけシールの縁をコーティングすることです。

よくビニール製の袋や雑誌の切り抜きなど懸賞シールをテープで雑に貼って、縁がビラビラの状態で送るハガキがありますが、そういうものは一番危険。

 

また糊付けだけだと、縁に引っかかってシールがはがれたり、はみ出したノリが他の郵便物とくっつくなどしてハガキを痛めてしまったりすることがありますので、やはりお勧めできません。

 

したがって基本的には

  • 全面に糊付けをして貼付
  • テープでコーティングして縁を残さない

の二点を行ってもらえば、ほぼ100%懸賞シールがはがれることはありません。

 

3 奇抜なデコレーションや切手貼付の仕方をしていないか

懸賞ハガキの中には、当選確率を上げる意図からか様々なデコレーションを施しているものもあります。

 

しかし、上述したように郵便物は意外に負荷がかかる状態になるので、あまりゴテゴテしたデコレーションを貼り付けるのはやめた方がいいです(やってもとれてしまう可能性大)。

それでも目立たせたいなら、マーカーペイントなど貼付を伴わないデコレーションが(郵送の観点からは)無難です。

 

また、デコレーション関連として、切手を奇抜な方法で貼る懸賞ハガキも見受けられます。

 

そもそも郵便約款ではハガキの場合、切手は所定の位置に貼ることが決まっています(以下の記事参照)。

bigwestern.hatenablog.com

 

この決まりを守らずに、例えば当選アピール目的のためにイラストと一体化した形で切手を貼るなどしてしまうと、郵便局員が切手を見落としてしまう危険があります。

それでは懸賞ハガキがスムーズに届かずに、せっかくの応募が台無しになってしまいますよね。

 

どうしてもそのような切手貼付のスタイルで送りたいなら、窓口で差し出してその場で消印してもらえば安全ですが、そもそもそうまでして懸賞ハガキを飾る必要があるのか・・個人的には疑問です。

 

余計なトラブル防止の観点からも、切手は所定の位置に貼るようにしましょう。

 

4 さいごに

以上、郵便局員の立場から懸賞ハガキの作成における注意点を挙げてみました。

 

要は、懸賞ハガキも郵便物なのだから当選アピールする前に相手にしっかり届く体裁を整えようということを意識しておくことが大事ということです。

 

巷で紹介されている「当たりやすい懸賞ハガキの書き方」のような情報は、そのことを踏まえたうえで参照するようにしましょう。

 

それでは、また。

 

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