はてなブログ無料版でGoogleアドセンス審査に合格するまでの1か月について語る
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こんにちは。
開設してからおよそ2年半が経つこのブログですが、今さらながらGoogleアドセンスの審査を通すことを試みました。
運営期間こそ割と長いですが、更新頻度が極めて低くて、しかも独自ドメインを持たないはてなブログ無料版。そんな悪条件が重なるブログでしたが、1か月かけてなんとか審査に合格することができました。
今回は同じような状況にある人のために、僕がGoogleアドセンスに合格するまでの雑感や軌跡を記していきたいと思います。
- 1 はてなブログ無料版でアドセンス申請を行う意義
- 2 合格時のブログ状態
- 3 7回連続アドセンス審査に不合格・・
- 4 ①サイトの停止・利用不可について
- 5 ②価値の低い広告枠について
- 5 サーチコンソールで除外された記事の特徴
- 6 そしてGoogleアドセンス合格へ
- 7 さいごに
1 はてなブログ無料版でアドセンス申請を行う意義
⑴ 収益化したいだけならやはり独自ドメイン
いきなりこんなことをいうのはなんですが、はてなブログ無料版でアドセンスを通すことは、収益化という点ではお勧めしません。
確かに最近(2020年7月現在)では、無料版でもグーグル審査に合格するケースがちらほら出てきています。
しかし仮に合格したとしても、広告が張りづらくてドメインパワーも低い無料版では、収益化において絶対に不利です。
Googleアドセンスの換金基準額は8000円ですからね。マイペースに無料ブログを続ける凡人にはなかなか届く数字ではない。
つまり無料ブログでGoogleアドセンスを貼っても
- 換金できない状態が長く続く
- 独自ドメインではない分、ブログを育てる甲斐がほとんどない
という極めてモチベーションの維持が困難な状況に追い込まれるわけです。
一見すると無料ブログの方が「初期投資がないからお得」のように感じるかもしれませんけど、このようなことを考えると、収益化の観点では決してお勧めできるツールではないんです。
⑵ 試験的な審査として利用すべき
それでもあえて今回、無料版でのアドセンス審査に踏み切ったのは、自分のブログがGoogleからどう思われているのか知りたかったからです。
もし審査に合格できれば自信になるし、もし不合格でも修正の過程でGoogleがどんな記事を求めているのか知ることができます。その知識は別途収益化のためのブログを立ち上げる際にも役に立つはず。
このように自分のブログを試験的に分析するため利用する分には、無料ブログであってもアドセンス審査を通す意味があると思います。まあ、ついでにお小遣いが手に入れば、それはそれで嬉しいんですけどね
2 合格時のブログ状態
まず、参考までに審査合格時の僕のブログ状況について記しておきます。
この記事を公開している2020年7月現在、ほぼ審査合格時そのままの状況ですので、「いまのブログをみてください」といえば済むのですが、情報としてまとめるとこんな感じです。
【ブログ継続日数】
約2年半
【記事数】
61
【PV数】
100~200/日
【画像】
ほぼフリー素材とペイントを利用した作画
【お問い合わせフォーム】
なし(収益化の際に必須のなので合格後に設置しました。)
【プライバシーポリシー】
あり
【グローバルメニュー】
なし
【その他】
グーグル・アナリティクス、及びサーチコンソール利用
Amazonアソシエイトの広告リンクあり
以下、この状態になるまでの過程を記していきます。
3 7回連続アドセンス審査に不合格・・
いざ自分のブログを審査に通してみると、散々な結果でした。
タイトルの通り、7回連続不合格という残念な結果に。
理由は2つありました。
① サイトの停止・利用不可
② 価値の低い広告枠
これらの項目を克服していった過程を記していきましょう。
4 ①サイトの停止・利用不可について
ネットで調べてみると①については、はてなブログでよくあるようです。
Googleが該当記事の存在を認識しづらいからなのかもしれませんが、詳細は不明。
ただ今回に関していうと、この原因についてはサーチコンソールに登録してブログのサイトマップを送信すると解決できました。
これらの作業については多くのサイトを参照させていただきましたが、以下のページが初心者向けに書かれていて助かりましたね。情報提供ありがとうございます。
もっとも、①のサイトの停止・利用不可については様々な理由が考えられるので、サイトマップの送信さえすれば解決できるというわけでもないようです。
実際のところ僕も、サイトマップを送信して最初の申請では①の理由で不合格をくらって2回目以降で辛うじて大丈夫になった感じですので、本当に①を克服できているのか怪しいところ。
①について僕が今のところ言える対策は、
くらいしか見つかりませんでしたね。
アドセンス審査においてサーチコンソールの利用は、あくまで必要条件であり十分条件ではないと捉えた方が賢明でしょう。
5 ②価値の低い広告枠について
この項目で不合格になっている人、多いですね。僕もかなり苦しみました。
僕の場合、記事数が61と中途半端に多かったので、「これを今さらやり直すのか」と思うと途方に暮れてしまいました。やはりアドセンス審査は記事数が少ないブログ開設初期のうちにやった方が対策がしやすいと痛感しましたね。
それでもここまで来て後には引けません。
「お前の記事は価値がない」と言われたような気がしてムキになってしまった僕は、気を取り直して以下の点を修正しました。
⑴ 他の画像やコンテンツの引用を削除
まず他のサイトの画像等の著作物を引用していたページがいくつかあったので、それらの著作物表示を完全に抹消しました。
「他者の著作物を勝手に使わないなんて当たり前だ」と思われるかもしれませんが、継続的にブログをやっていると意外に使ってしまうもんなんです。
特にブログ初期のころは、Googleの規約云々なんて全く気にしていなかったので、そのへんの意識が甘かった。たとえば文章だけの記事に味気なさを感じてYahoo!あたりから拾ってきた画像をポンと貼り付ける、なんてことをやってましたね。
また僕の場合、なまじ著作権法をかじっていたのがよくなかったようです。
「単なる表は著作物じゃないからいいだろ」
「この程度の表示なら『引用』として許されるだろ」
みたいな小理屈を使って、自分の画像引用を正当化してしまった節があります。
しかしアドセンス審査においては、著作権違反かどうかではなくてGoogleの定めた規約を基準で考えなくては意味がありません。著作権法で「引用」として許されるものであってもGoogleがダメといえばダメ。
そんなわけで、特に審査前は「スクショ画像は原則禁止」くらいの厳格な気持ちで修正に臨みました。
⑵ 価値がなさそうな広告枠(記事)を探す
「価値がない」という抽象的な理由なだけに、原因究明にもっとも苦しんだ項目です。
本来ならブログに精通した人にチェックしてもらうのがいいのかもしれませんが、そのような人に心当たりがなかった僕は、とりあえず自分で今までの記事を修正してみることにしました。
そのときに行った内容は以下のようなものです。
ⅰ 単なる日記記事の削除
僕の場合、国語を中心とした教養系のブログなので日記系の記事は少ないのですが、それでも数記事そのような類のものがありました。
もちろん日記系の場合でも、自分なりの「気づき」やそこから派生した読者に価値ある情報があるなら、表現を加筆修正して公開する余地があります。しかし僕の場合は、それが難しかったので、完全に削除しました。
ⅱ サーチコンソールでヒントをもらう
単なる日記や雑記がダメなのは分かりやすいですが、それ以外で何が「価値のない広告枠」なのかがよくわかりません。
「Googleさんは何が気に入らないのか?」
そのヒントをもらうために、グーグルコンソールのカバレッジを参照してみました。
ここではGoogleのクローラーが記事を巡回した結果を見ることができます。
クローラーが記事を認識してインデックスに入れてくれると、上の図の右から2番目の項目である「有効」にカテゴライズされ、当該記事が検索候補として日の目を見る可能性が出てくるわけ 。
ところが僕のブログでは、有効が35である一方、除外が50もあります。
つまりGoogleから「お前の記事は見たけど、インデックス入りする価値がないよ」というものが大多数を占めているんです。
これがサイトの評価を下げている一因ではないかと思った僕は、除外されている50の記事を分析してみることにしました。
5 サーチコンソールで除外された記事の特徴
サーチコンソールで記事が除外される理由は様々ですが、価値のない内容という視点に絞ってみた場合、今回除外された記事には以下のような特徴がありました。
⑴ 実質的に他の著書の抜きだし部分が多い
僕のブログは国語をテーマを中心にしているので、ウラをとるために文献をもとに知識解説する記事が多いです。
そうすると文献の内容をもとにした表現が多くなるので、Google側からすると「本の写しではないか」と認識されてしまった可能性があります。
例えば、以下の記事はサーチコンソールから除外されていました。
大野晋先生の本をもとに、助動詞の分析・考察をしたものです。
自分なりの考察内容を記して本の丸写しにならないようにしたつもりだったんですが、Googleからは「当該本を買えば、こと足りる」と思われるような独自性のない記事と評価された模様。
こうなった原因の一つに、記事の構成が問題があったかもしれません。
実際に記事をみてもらうとわかるんですが、この文章では
①まず前半で大野先生の助詞「は」と「が」の区別方法について紹介
②その内容をもとに(大して内容を伴わない)自分の考察を添える
という話の進め方をしています。
しかし今になってみてみると、この記事は読者に何の価値も提供していません。
読者の知りたいこと(助詞「は」と「が」の区別)については、前半の大野先生の説の引用で事足ります。
後半の僕の考察は、内容が薄くて読者にとって大して知りたいものではないです。
もし僕が国語の権威がある人物だったり、超有名ブロガーだったら、「ぽちも大野説に近い考えをしているのか」という気づきを与えることができるかもしれませんが、残念ながらそんなことはないですからね。
つまり、僕のように知識解説や書評をするブログを書く人は、伝えたいことが本の内容そのものにならないよう気をつける必要があるようです。
では、どのように書けばGoogleに認められるのでしょう?
同じく国語の文法について書いた記事の中でグーグルがインデックス化してくれた記事がヒントになります。
「関わる」などの送り仮名を考察した記事です。これも国語の知識を扱った記事ですが、サーチコンソールではインデックス化されていますし、ささやかな検索流入もあります。
この記事は、先ほど紹介したインデックスから除外された記事と何が違うのでしょう?
おそらく、僕の体験をベースにした構成で送り仮名の知識を考察している点です。
つまり、送り仮名についての記事は、作文採点者が判断を間違えそうになるほど送り仮名は難しいというエピソードを交えて国語の知識を解説しているので、Google側が「この記事には一定の独自性がある」と評価してくれたものと思われます。
このように同じ知識の考察でも、自分の属性(今回の場合は作文採点者)に基づいた視点から記事を書くことが重要なようですね。
⑵ 実質的に同じようなことを何度も書いている
僕は以前、高校受験の作文問題解説の記事をいくつか書いていたんですが、これもほとんどインデックス化されていませんでしたね。
例えば、上記の東京都立高校入試についての記事に少し検索流入があったので、「Googleに評価されている」と勘違いしていたのですが、その他の作文問題についての派生記事は、ほぼインデックスから除外されていました。
例えば以下の記事なんかも除外されたものです。
この記事はブログ初期に書いたものです。当時は記事1つ1つが国語の授業のような体裁をとっており、例えば作文の書き方について一般論を解説した記事を上げ、その次の日には個別の問題から具体的に作文の学習方法について説明するという手法をとっていました。
したがって僕としてはそれぞれの記事に価値があると思っていたんですが、Googleはそうは考えなかったようです。
むしろ「作文の学習法という点で重複している。一つの記事で完結できるようにまとめろ」という評価をされてしまったものと思われます。
確かに一般読者からすれば、作文の学習方法を知りたいと思ってたまたま当該記事に行き着いても、関連したいくつもの記事を読まなくては問題を解決できないというのでは困ってしまいます。
つまり「国語の授業は次回に続きができるけど、ブログでは一記事で読者の要求を満たす必要があるから、内容を小出しにせずしっかりまとめなさい」ということなんでしょうね。
このようなことを考えた僕は、「細かい差異はともかく同じように見える記事」をことごとく粛清していきました(それでも一部愛着のある記事は残してありますが、Googleは大目に見てくれたようです)。
6 そしてGoogleアドセンス合格へ
以上のような検討の上、過去記事を大幅に修正・削除したうえ、改めて申請に出しました。不合格の際には2,3日で回答メールが来たのですが、今回は1週間ほど間が空いたので、「もしや」と思ったところ、めでたく合格通知を頂きました。
前述したとおり、僕は収益化に熱心なブロガーではありませんが、Googleに「広告をつける価値のあるコンテンツだ」と認められたこと自体は結構嬉しく思います。
これを機に、以後の記事の質についても上げていきたいですね。
7 さいごに
以上、はてなブログ無料版でGoogleアドセンス申請をしたときの模様をお送りしてまいりました。
まとめると
- 収益化を目指すならやはり独自ドメイン。無料ブログでアドセンス申請をするなら試験的にやるつもりでないと後々挫折する。
- 不合格理由である「サイトの停止」に対処するには、サーチコンソールを活用し、気長に申請を続けるしかない。
- 「価値のない広告枠」という不合格理由は解決が難しいが、サーチコンソールなどを使ってある程度自己分析が可能。
ということですね。
今回の記事が、はてなブログ無料版を運営する皆様に少しでも益になることを願っています。
それでは、また。