こくごな生活

国語や法律のソフトな考察を中心とした日常雑記録

国語講師の考える読書用BGMの効能

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こんにちは。

 

 みなさんは本を読むとき、何か音楽を流すことありますか?

 

僕は、余計な音が入ると本の世界に入っていけなくなるような気がするので、基本的にそんな習慣はありません。

 

その昔、古畑任三郎のテーマソングをききながら数学の難問を解こうとしていたころがありましたが、彼のように名推理ができるわけでもなく、何の効果もなし。数日でやめてしまいました。 

それ以来、机に向かうときに音楽をかけるという習慣が、僕の中ではずっとなくなっていたんです。

 

しかし先日、ふとyoutube読書用BGMというのを発見。

何気ない気持ちで再生してみることにしました。

 


作業用BGM!読書用BGM!勉強用BGM!のんびり読書時間!

 

このBGM、いいですね~。

心が安らぐジャジーな雰囲気は僕好みです。

読書、作業、勉強用と銘打っていますが、寝酒のときに聴くのもありかもしれません。

 

試しにこのBGMで本を読んでみようかな?

「無音派」を通している僕ですが、この曲を聴くうちに食わず嫌いもよろしくないだろうと思い直してきました。そもそも読書BGMというカテゴリが確立されているということは、一定の需要があるわけですから、きっとそれなりの魅力があるはずです。

 

そこで、読書用BGMがあることでどんな効果があるのか、自分で実験してみることにしました。

 

読んでみた本は2種類。

 

1つ目は、少し頭を使う新書です。

ネット検索が怖い(著:神田知宏)

(059)ネット検索が怖い (ポプラ新書)

(059)ネット検索が怖い (ポプラ新書)

 

ネット社会にまつわる法的な問題点をまとめた本です。

法科大学院にいた僕にとっては、興味深い内容ばかりですね。いずれこの本の中身について記事で書きたいと思っています。

 

もう一つは、小説です。

感染(著:仙川環)

感染 (小学館文庫)

感染 (小学館文庫)

 

 仙川環が第1回小学館文庫小説賞を受賞した作品。

大学病院で巻き起こるウイルスと殺人事件について書かれた本です。

 

新宿区戸山公園など僕にゆかりのある場所が多く出てくるので、割とリアルな気持ちで読むことができます。

 

さて、今回は本の紹介が主眼ではないので、これくらいにしておきます。

これらの本と音楽BGMとの相性はどうでしょう?

それぞれ1時間ほど上記のBGMを流しつつ、2つの本を読んでみました。

 

① 頭を使う新書

うん・・思ったほど悪くありませんでした。

読書用に作られた音楽だけあって聴き心地が柔らかで、読書の邪魔になりません。

 

しかしBGMがあることで積極的に何かいい効果があったか、といわれると微妙なところですね。

 

よくBGMがあるとリラックスして集中力が増すという効果を聞いたことがあります。

そういう人がいることは否定しませんが、僕は無理です。やっぱりBGMは集中の妨げになってしまう。

 

むしろ読書の途中、ふと集中力が途切れたときにBGMがあると助かります。緊張した気持ちを和らげてくれるんですね。

その意味では、無音派の僕にとって必ずしもBGMは意味がないわけではありません。

 

集中力の関係でいうと、こういう勉強系の本を読むとき、BGMがあると学習効果が上がるという説がありますが、この考えは自分にはあてはまりません。今回試してみても、やっぱり気持ちは変わらない・・。

 

本の論旨を追って、頭で体系を組み立てているときには、BGMはほとんど聞こえていない状態です。逆に聞こえているときは内容に入っていけていないときです。

したがって「音楽を聴きながら勉強する」という感覚は、僕にはわかりませんでしたね。

 

また、曲と一緒に勉強すると記憶に残りやすいという説もありますが、これも「どうかな?」という感じ。

特に試験勉強のときなどでBGMに頼りすぎるのは、あまりお勧めしませんね。下手をすると、「その曲を聴かなくては集中できない」みたいな症状になり、肝心の試験中に力を発揮できないという悲劇がおきてしまうかもしれません。

 

 ② 小説

小説は、知識を覚えたり体系的な論旨を追ったりする必要性が比較的少ないです。

どちらかというとストーリーの世界観を味わうもの。

 

そんな小説の性質からか、BGMを聴きながらの読書は新書と比べると好感触です。

 

今回の本では、登場人物が殺されるシーンなど、ちょっと深刻なムードになるときがあるんですが、優しいBGMがあるとそんな気持ちが和らぐ気がします。

 

何かをインプットする作業がない小説のときには、読書BGMも「アリ」だな、と思えましたね。

 

 

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そんなわけで今回の体験では、

BGMのメリットは何となくわかるけど「無音派」を覆そうとまでは思えないかな?

といったところです。

 

しかし以下の点で読書BGMに一定の可能性を感じます。

 

・ 読書のストレスをとる

新書を読んだときに使った頭をクールダウンしたり、小説の雰囲気を重たくしすぎない効果は感じることができました。

 

・ 読書にいいイメージを与える

きれいな音楽を聴きながら本を読むと、読書は自分にとっていいものであると体に覚え込ませることができます。

つまり読書をしている時間は自分にとって「いい時間」なんだと認識できます。

僕も今回、BGMがあることでいい雰囲気の中で読書ができたことは実感できました。

 

このようにBGMには読書のイメージをアップさせる効果が期待できますので、上手く利用すれば読書をするモチベーションになるかもしれません。

 

そんなこんなを考えると、読書BGMはこんな風に使うといいかもしれません。

・インプットを必要とするもの(勉強の本など)以外で利用する

・ボリュームは小さめ

つまり、音楽を聴くことに極力重きをおかず、読書の雰囲気づくりとして利用するということです。

 

僕は他ブログで、メインページの背景が真っ白では寂しいので、うっすら色を付けたいと思うときがありますが、感覚的にはそれに近いですね。

肝心の内容を邪魔しない程度の薄化粧をするイメージで音楽を利用するのです。

 

  ともかく基本的には「無音派」であることは変わらない僕ですが、読書BGMの可能性を見いだせたのは収穫でした。

折をみて読書にあうBGMをもう少し探して試してみたいと思います。

 

それでは、また。

 

 

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