こくごな生活

国語や法律のソフトな考察を中心とした日常雑記録

そもそも国語は勉強する意味があるのか?

スポンサーリンク

私が塾で国語を教えているころ、生徒さんからタイトルにあるような言葉をちょくちょく聞かれる経験をしました。

 

これ、国語講師からすると結構残酷な言葉です(苦笑)。

もし「意味がない」となると、自分のしていることが全否定されしまうわけですからね。

 

しかし僕は、国語を勉強する意義は十分にあると思っています。

国語を教える立場からの自己保身のための「こじつけ」なんじゃないの?といわれないように、今回はちょっと真面目にこの点について書いてみたいと思います。

f:id:bigwestern:20190104112813j:plain

 

1 国語の勉強の無意味さを感じる理由

国語学習の意義を考える前に、なぜ子供たちが国語の勉強の意義について疑問にもつのか考えてみましょう。以下、思いつくままに挙げてみます。

 

 ①勉強の対象がはっきりしない 

英語なら、英単語・熟語を覚えたり、文法を例文から理解し、並べ替えや英作文ができるように問題集を解いたりするでしょう。

数学なら、公式を覚えて例題を理解し、似たような問題に挑戦するでしょう。場合によっては発展問題なんかもあって、それが解けたら結構自慢になったりします(笑)

 

 

では、国語は?

まあ、古典は単語を覚えたり、係り結びの法則などの文法を覚えたりするので、若干英語と感覚が似ており、勉強のイメージはつきやすいかもしれません。

しかし、国語問題の大部分を占める読解問題や記述問題は、解くための決まった公式みたいなものは存在しません。しかもなまじ使っている言語が普段使っている日本語なので、「勉強しなくても大丈夫じゃない?」と錯覚してしまうのです。

 

覚えるべきものがない、理解すべき公式・法則がない(と思ってしまう)ことが、国語の勉強意義を分からなくさせてしまう原因の一つなのです。

 

②将来役に立つ気がしない

英語が将来必要なのはいわずもがな。

理科や数学などの理工系の科目も、それに関連する専門的分野で活躍する社会人を比較的イメージしやすいですね。例えば、建築士などの技術者は、大抵、理数系の知識が必要な仕事ですから。

 

それに比べて国語は、役に立つというイメージ掴みづらいのではないでしょうか。

国語を専門する職業というのは、上記の科目と比べるとあまり思い浮かびません。国語の先生とか文筆業とかくらいでしょうか。

 

その意味で、将来安定した職業につくのが難しいこのご時世に、そんな役に立つのか怪しい国語を必死に勉強する必要があるのか、というのは、ある意味、当然の疑問だと思います。

 

 2 これらの無意味さにどう答えるか?

1で挙げたような疑問には、どう答えたらいいでしょうか。現時点の僕なりの解答は、以下のとおりです。

 

①について

読解を正確に行うには、一定の技術が必要です。

もちろん数学のように決まった公式があるわけではありませんが、一定の長さ以上の文章の内容を正確につかむという作業は、コツがあり、そのコツを身に着けて実践するには、ある程度の訓練が必要なのです。

そのコツの正体を暴き、皆さんが国語を勉強しやすくすることが、このブログの究極目標です

 

②について

よく国語はすべての科目の基礎になる教科だといいます。

 

例えば、とある参考書を買って理科の勉強をしたとします。

そのとき、最低限の国語力がなければ、その参考書に書かれている記述を理解することができず、結局理科の力もつかなくなってしまうということです。

 

このことは理科の例に限りません。

大人になるにつれて、自分で様々な資料を調べ、その内容を正確に理解することが求められる機会が次第に多くなってきます。国語で培った読解力は、こういうときに役に立つのです(いずれこのことについての記事も書きたいと思っていますが)。

 

さらに、国語の問題でよくある記述問題や作文問題について。

設問では「○○字以内で書きなさい」とか「傍線部の内容を踏まえて書きなさい」とか、条件を指定されることが多いですよね。実はこれが大事です。

 

求められている条件に従って文章をまとめるということは、大人にとっても非常に大事なんです

 

本人が一生懸命に書いたつもりでも、相手が「こんな内容を求めているんじゃないんだけどな~」と思ってしまえば、途端に評価されなくなってしまいます。

相手が納得する記述を書くには、その求める条件に乗っかることが絶対に必要になるわけです。そしてそのスキルを身に着けるには、やはり一定の訓練をしなくてはいけません。

 

 

そんなわけで、国語を勉強することは意味があると私は答えるわけです。

もっともこれだけでは抽象的でわかりづらいですよね。今後、ここに書かれている内容を具体的に掘り下げていくような記事を書いているつもりですので、よろしくお付き合いねがいます。

 

 ちなみに、学校での現代文の授業の意義について考察した記事もありますので、よろしければ参考にしてみてください。

 

 

bigwestern.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プライバシーポリシーについて

スポンサーリンク